いつの時代だって、若者の言葉は“乱れて”いた。
いつの時代だって、それを許せないオトナがいた。
新旧世代の葛藤をコミカルに描きながら、現代日本の言語状況に迫る知的コメディ。
「見れる」「来れる」「食べれる」……現代日本語の乱れの象徴としてよく話題になる“ら抜き言葉”。
熟年紳士の海老名氏も、この“ら抜き言葉”には何かと心を痛めていた。だが、とある事情のため、彼は“ら抜き言葉”を連発する若い男の部下として働くことになってしまう。そこには、敬語の使い方がメチャクチャな若い女の事務員もいた。コギャル語をしやべる男、男言葉の女、意味不明なカタカナ語…事務所はまさに珍妙な言葉の展示場。
いちいち正していたら、とても仕事になりはしない。しかし、このまま黙認していると日本語が崩れていくようで、とうとう海老名氏は正しい日本語を守るべく立ち上がった。
その日から、職場の空気は一変する。特に“ら抜き男”と海老名氏の間には、殺意にも似たものが漂いはじめて一
現代の若者の話し言葉の乱れを題材にしながら、言葉と生きる姿勢の深いかかわりに着目した傑作喜劇。
97年12月、紀伊國屋サザンシアターに於て初演、続く98年2月、恵比寿・エコー劇場に於ける再演の舞台はともに話題を呼び、大絶賛、大反響。戯曲は「第1回 鶴屋南北戯曲賞」を受賞。永井愛は「平成9年度芸術選奨文部大臣新人賞」を受賞した。